ライフプランを考えた際に、収入のうちの余剰分をどのように使うかによって人生が大きく変わります。投資を考えてもリスクが心配でなかなか手が出せない方もいらっしゃいます。資産運用の方法もたくさんの方法があるため、どれにして良いのかわからなくなってしまうのも現状です。
ここでは、どのような資産形成の方法があるのかについてご紹介します。自分に合った資産運用方法を見つける参考にしてみてください。
なぜ医師の方に資産形成が必要なのかをご紹介します。
<資産形成が必要な理由>
・医師を引退した後の生活のため
・高額な税金への対策
・開業資金を作るため
医師を引退した後に年金のみで生活水準を維持しようとするのはなかなか難しいです。
また、医師の方の所得は世間の方々と比較して高額なため、高額な税金の支払いを命じられていることが多くあります。このように、人生をより豊かにするためには資産形成は必要だと言えるでしょう。
この他にも、勤務医の方であればいずれ開業をお考えであれば開業資金を準備するために資産運用が必要です。一昔前に比べて一般的に給与が下がっていることと同様に、医師の方々も昔ほど給与がもらえない現状があります。
融資を受けて開業することも可能ですが、返済の心配なく気持ちよく開業するためにも資産形成は必要です。
通常の年金に加え、日本医師会が開設している医師年金があります。
金額はプランによって異なりますが、月額12,000円、年額138,000円の基礎年金と、任意で加入できる月額6,000円単位、年額10万円単位でいくらでもかけられる加算年金保険があります。
この中で、老後も安定した生活を送るための養老年金は満65歳から受給でき、希望次第では75際まで受給を延長できる制度もあります。
日本医師会に加入しており、満64歳6ヶ月未満であれば誰でも加入が可能です。会員の種別は問われませんが、満65歳まで会員であることが条件となっています。
定年時に月額46,200円が給付され、一生涯受給することが可能です。しかし、老後の生活を考えるとこの金額では少々不安になります。
現役時代の給与と引退後の給与を考えた時に、ある程度まとまった貯蓄がなければ不安になります。現在の収入の中から貯蓄を増やしても、老後に生活水準を下げざるを得ない状況になることは必須です。
そこで、医師の方におすすめの資産形成方法をご紹介します。
<おすすめの資産形成>
・株式投資
・保険
・不動産投資
この中から自分に合ったものを選択することで、老後の不安をなくしたり開業資金に回したりすることができるのです。
何かに投資すると聞いた時、一番に思い浮かぶものが株式投資であるという方も多いはずです。
株式を購入し、株が値上がりした段階で売ればその差額が利益となります。また、配当金や株主優待を受けることが可能なため、保持しているだけで利益を生み出すことが可能なことも特徴です。
突然株価が上がることは稀ですが、少しずつ成長する企業に投資することによって資産を増やすことが見込めるため、資産形成の代表とも言える方法です。
〈株式投資のメリット〉
株式投資の主なメリットは下記の3つです。
・値上がり益を期待できる
・配当金や株主優待を受けることができる
・持分に応じて会社の意思決定に関与できる
保有している会社が大きく成長すれば株の価値も上がるので、資産を大幅にアップすることも期待できます。
また、よく利用する企業の株を保有できれば株主優待も期待できますし、保有しているだけで配当金があることも嬉しい点です。
さらに、株を多く所有していれば、株主総会などで発言し、会社の意思決定ができる点もメリットです。会社経営や、世の中のことに興味のある方にはおすすめです。
〈株式投資のデメリット〉
株式投資にもデメリットがあります。デメリットを注意しながら投資することが何より大切です。
・株価が値下がりすることもあり、投資先の会社が倒産した際などは投資資金が0になる
・銘柄や相場状況によって売買できないこともある
・外国株式などは為替差損が生じることがある。
資産がマイナスになる可能性が大きいという点がデメリットと言えます。リーマンショックのようなことが起こると、株価が一気に暴落する点を押さえておきましょう。企業に不祥事などが起こると一気に株価は下がるので、マイナスになる危険性はどうしても付いて回ります。
株式投資についての勧めについては、こちらのページに詳細がありますのでご覧ください。
医師が株式投資で資産運用するメリット・デメリット|本業と投資のバランスのとり方も紹介
保険によって将来の資産を増やすことも可能です。
海外の通貨で積み立てをおこなって満期に一括してお金を受け取るというような商品もあります。
日本よりも利率が非常に高いため、受け取る際には積み立てた金額よりも大きく増やせることが期待できます。
また、満期に満たない場合にも命に関わる病気や怪我で働けなくなった場合には一括して満期に受け取れる予定である金額を受け取ることができるのも保険の特徴です。
〈保険のメリット(外貨建保険の場合〉
保険の主なメリットは以下の点です。
・税金対策ができる
・円安対策ができる
保険のメリットは、保障が厚く貯蓄の性質も兼ね備えながら税金対策と円安対策ができる点です。
決まった額を毎月積み立てていくため、つい毎月使い過ぎてしまう方にとってもおすすめです。
自分が働けなくなるような万が一の際にも保障が受けられるため、安心感を高めたい方にはうってつけです。さらに、急激に円安になった際には積み立てているお金を受け取る際に大きな利益になることも特徴です。
〈保険のデメリット〉
一方、保険のデメリットとしては以下が挙げられます。
・為替の変動に左右される
海外の積み立ての場合では、為替の変動に大きく左右されるケースが多いです。
受け取る際に円高になっていれば積み立てた金額が受け取れないケースもありますし、積み立てるタイミングで円安だった場合も同様です。
そのため、資産を増やすというよりは保障を重視して選択することが望ましいとも言えます。自分に何かあった際に一時的にまとまった金額を受け取る目的で積み立てに踏み出すことが最も良い方法だと言えます。
バブル期には地価が急上昇したために土地を安く買い、高く売るという方が多くいました。
しかし現在は、家賃収入や土地を貸し出すことによって利益を生む方が多くいます。
アパートやマンションを購入し、賃貸として貸し出すことにより利益を生むことができるのです。保険としての役割や税金対策としても利用でき、大きく価格も変動しなく管理会社に運営を任せることができるため、人気が高まっています。
〈不動産投資のメリット〉
不動産投資のメリットは下記の6つです。
・安定した収入の確保
・私的年金代わり
・死亡保険代わり
・節税対策
・相続対策
・インフレ対策
家賃収入により安定した収入を確保できるため、引退した後の収入にも効果的です。
また、死亡した際にはローンが0になり、家族に毎月の収入を保障することができます。税金に関してはローン金利、減価償却費、固定資産税、都市計画税などが必要経費と見なされ、所得税の節税にも効果的です。
また、相続する際には路線価で評価され、実勢価格の70%〜80%と評価されるので、相続税を安くできます。インフレが進んだ際にも不動産自体の評価も上がるため、家賃価格を値上げしたり、売却したりすることでインフレ対策ができます。
〈不動産投資のデメリット〉
一方で、不動産投資にはデメリットも存在します。
・空室リスク
・建物の老朽化
・金利が変動する可能性
・すぐに売却できない
・価格低下のリスク
家賃収入を見越している方にとっては空室のリスクが最も恐ろしいことです。空室になると、家賃収入が入らないので赤字となります。
また、老朽化に関してはある程度の対策を講じることもできますので、修繕費の積み立てが必要になります。
金利の変動や価格低下に関しては、世の中の流れによって大きく変わるため、一概には言えませんが全くリスクがないわけではないことを覚えておきましょう。
不動産投資に興味がある方は、こちらのページで事前情報を得てください。
医師の資産運用に不動産投資がおすすめの理由|メリット・デメリットを解説
今回は医師におすすめの資産形成の方法についてご紹介しました。
資産形成には様々な方法があります。しかし、それぞれの方法ではメリットもあればデメリットも存在しています。それぞれの資産形成のメリットとデメリットを把握したうえで、自分に合った資産形成方法を選ぶようにしましょう。
資産形成は、プロとの綿密な計画の上で遂行することが成功の秘訣になります。
自分一人で悩まずに、専門のコンシェルジュと共に成功へ歩んでください。