資産形成コラム

医師が有利な条件で融資を受ける方法|審査をコツも紹介

クリニックの開業や医療機器などの増設や、車の購入などは多額の出費がかかります。それだけのお金を工面するには、金融機関等に融資を申し出るのが普通です。

融資には審査があり、よい条件で借りるためには、金融機関が判断する属性が高くなければいけません。医師は安定して高収入のため、属性が高い部類に入ります。

本来融資を受けやすい状態にはありますが、もっと有利な条件で融資を受けるためには、審査時にコツがあります。今回は医師が有利な条件で融資を受けるための方法を解説します。

大手銀行なども取り扱い始めた「ドクターローン」を利用する


「ドクターローン」とは、医師や歯科医師の方向けの融資です。現在の金融機関では、医師の研修費用やクリニック開業にかかる資金をバックアップする仕組みができていています。

メガバンクのみずほ銀行や三井住友銀行などでも独自の商品を作り、積極的にドクターローンを行っています。ドクターローンは医師・歯科医師向けのローンというだけでなく、金利が低く、保証人が不要など優遇されています。ドクターローンの特徴を下記にまとめました。

● 対象者が医師・歯科医師に向けての融資商品であること
● 金利が一片的なローンより優遇されている
● 連帯保証人・担保不要が多い
● 団体信用生命保険料を金融機関が負担してくれる場合がある

銀行が取り扱う医師向け融資の種類を紹介


医師・歯科医師を対象とした医師向け融資ですが、その中でも種類が存在します。

医師向けの融資は、大きく分けると新規開業のための融資と、勤務医のための融資に区別されます。両者の例を、実際の商品名を挙げて説明していきます。

新規開業を応援する融資

新規開業を応援する融資は各銀行で行っています。三井住友銀行では「三井住友開業医ローン ドクターズパートナー」という商品を扱っています。

クリニック開業する医師をサポートすることを目的としていますが、開業後の設備投資や、運営資金のための借り入れにも使用できます。利率は固定金利型と変動金利型を選ぶことができます。

<三井住友開業医ローン ドクターズパートナーを利用するメリット>
● 開業以外でも使える
● 担保・保証人は原則不要
● 最大5000万円なで融資
● 最長10年の融資期間
● 最長12か月間まで元金据置が可能
● 団体信用生命保険料を金融機関が負担

<三井住友開業医ローン ドクターズパートナーを利用する際の注意点>
この融資を受ける際の注意点は、歯科や美容外科の自由診療を主としたクリニックの場合は融資の対象外であることです。また、個人を対象とした商品のため、医療法人化を検討している場合は、あらかじめ申告する必要があります。

勤務医に向けての融資

勤務医に向けての融資商品は「東邦銀行ドクターローン」などがあります。東邦銀行ドクターローンは勤務医であれば研修医でも利用することができます。

研修医の場合は研修期間が終わるまで元金のご返済を据え置くことができます。使い道は原則自由ですが、開業資金やクリニック運営費などには使用できません。

利率は固定金利型と変動金利型を選ぶことができます。インターネット・電話・FAXでも仮申込みが可能です。

<東邦銀行ドクターローンを利用するメリット>
● 保証人は原則不要
● 最大3000万円まで融資
● 最長15年
● 研修医でも可能
● 保証料込みの金利で別途取扱手数料なし

<東邦銀行ドクターローンを利用する際の注意点>
東邦銀行の営業区域内に勤務、もしくは居住する勤務医の方が対象です。また申し込み額が1000万円を超える場合は団体信用生命保険にご加入する必要があります。

銀行以外にも医師向け融資の取り扱いはある


医師向けの融資は銀行以外も取り扱っています。医師信用組合やファイナンス会社などです。融資を受ける際は、一つの金融機関だけでなく、複数の金融機関に相談し、融資を受けることは普通です。

複数の金融機関に相談した方がより良い条件の中から選ぶことができます。

医師信用組合が扱う医師向け融資

医師信用組合は医師専用の金融機関です。「大阪府医師信用組合」などは融資の使用目的が多岐に亘り、医師のライフシーンに合わせた商品を多く取り扱っています。

他の金融機関では取り扱っていない内容でも、多様なローンの中から選ぶことができます。

<大阪府医師信用組合の取り扱いローン(一例)>
● 研修医応援ローン
● 住宅リフォームローン
● 教育ローン
● 医師会入会サポートローン
● 診療所継承ローン
● 介護事業ローン

医師専門の金融機関だけあって、医師や医療機関に対して様々な優遇措置を設けています。
<大阪府医師信用組合で受けられる優遇措置>

● 出資金に対し配当金が出る
● 保証料や・担保不要な商品が多い
● 研修医を応援するローンがあるなど
● 定期預金の金利が高い

・医師信用組合から融資を受けるときの注意点(組合に入会する必要があるなど)を説明してください。
・地元の医師信用組合を一度調べてみたほうが良いことを説明してください。

<大阪府医師信用組合から融資を受ける際に気を付けること>
個人向けローンの融資を受けるには、大阪府医師会の会員である必要があります。開業医の場合は大阪府下で開業していることも条件に加わります。地元の医師信用組合を一度調べてみたほうがいいでしょう。

ファイナンス会社が扱う医師向け融資

ファイナンス会社でも医師向けの融資を取り扱っています。大手銀行と共同出資で行っている会社もあれば、歯科医専門に融資を行うファイナンス会社もあります。

「株式会社ジャパンデンタル」は国内唯一の歯科医専門ファイナンス会社です。創業から30年以上の歴史があり、長年に亘って歯科医院に対しての融資やコンサルティングを行ってきた実績があります。

● 融資対処者は歯科医師のみ
● 不動産担保があれば1億5千万円まで融資を受けられ、最長30年
● 提携大学への奨学融資制度あり

株式会社ジャパンデンタルの融資が優れているポイントは、
● 大手銀行の医師向け融資の中には歯科医が含まれていないこともあること
● ファイナンスだけではなくコンサルティングも行っているのでアドバイスが貰える
● 歯科医院運営に必要な保険を取り扱っている

ファイナンス会社から融資を受ける際の注意点は、銀行や信用金庫に比べると融資を受けた際の金利が高くなります。また、保証料は担保の有無によって利率が変化します。

医師向けではないが新規開業や事業継承なら日本政策金融公庫も

日本政策金融金庫でも融資を受けることができます。医師に特化した融資を行っているわけではありませんが、新規開業資金や事業継承に対して有利な条件での融資を受けることができます。

日本政策金融公庫で取り扱っている融資には、他の金融機関にはない独自の融資内容になっています。医師や医院に適用できる収支内容が多くあります。

● 新規開業資金
● 女性、若者/シニア起業家支援資金
● 再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)
● 新事業活動促進資金
● 中小企業経営力強化資金
● IT活用促進資金
● 事業承継・集約・活性化支援資金

日本政策金融公庫の融資が優れているポイントは、
● 銀行などと比べれば年利が安い傾向にある大手銀行の医師向け融資の中には歯科医が含まれていないこともあること
● 全国区なので担保物件の所在地を問わない点(他の金融行は営業エリア内という制約があることが多い)

・日本政策金融公庫から融資を受けるときの注意点は、審査が他の金融機関よりも厳しいという点が挙げられます。また、融資の使い道によって利率が変動することも確認しておかなければいけません。

融資の審査を有利に進めるコツ


資金の借り入れを行うためには金融機関の審査に通らなければいけません。融資の審査を通すにはコツがあります。

まず審査で重要視される項目を把握しておく必要があるでしょう。どういったことで信用度を判断されるのか、事項で詳しく解説していきます。

信用格付けを上げる努力をする

金融機関は審査対象者の信用格付けを重要視します。この格付け次第で審査の可否や、借りられる融資額が変わってきます。

年齢や健康状態、借金の有無などで返済能力を審査されます。勤務医であれば、収入を証明する書類を提出する必要があります。

開業医の場合は事業計画書や業務改善計画書を提出し、事業が今後も安定して経営できることの証明する必要があります。

自己資金や担保を用意する

金融機関は担保第一主義が強いため、自己資金や担保が多い方が融資を受けやすくなることは紛れもない事実です。

融資を受ける計画のない内から転職や資産運用を行い、自己資金をできるだけ多く貯めた方が、いざというときにお金を借りやすくなります。そして、自己資金や担保の評価額は信用格付けに影響するため、融資を受けられる金額も変わります。

担保をどれくらい評価するかは金融機関によって違うので、複数の金融機関に相談しより良い条件のところを選ぶようにしましょう。

中長期経営計画書など資料作成をプロに任せる

金融機関に提出する、中長期経営計画書などの書類は複雑です。時間のない医師がこれを作成することは難しいでしょう。開業した場合どれくらいの患者数が見込め、収支はどれくらいか、損益分岐点はどのあたりなのか、などを事細かに記載する必要があります。

また、中長期経営計画書は金融機関からの信用格付け評価に影響します。有利な条件で審査を通過するためには、費用がかかったとしても税理士や会計士、コンサルタントなど、書類作成のプロに任せた方がいいでしょう。

まとめ


医師が融資を有利な条件で受けるための審査のコツを解説しました。クリニック開業などは多くの費用がかかります。少しでも有利な条件でお金を借りることで後々の返済も楽になり、経営状態にも影響を与えます。

まずは融資を受ける金融機関をしっかり吟味し、より条件の良いところから融資を受けるようにしましょう。

コンシェルジュ
衣笠 敬広Takahiro_Kinugasa

大学を卒業後、冠婚葬祭の会社に就職し、葬祭ディレクターとウェディングプランナーを経験。
キャリアが変わっても同じ「人生のお手伝い」に喜びを感じています。

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