ポートフォリオとは、投資商品の組み合わせのことで、複数の投資商品に分散投資した状態のことを言います。複数の投資商品とは、投資信託、株式、REIT、債券などの金融商品のことです。ポートフォリオをどの様な投資商品で構成するのか考えることを「ポートフォリオを組む」と言います。
ポートフォリオ(Portfolio)は英語です。日本語に直訳すると「紙ばさみ」「折りかばん」という意味で、イタリア語のPortafoglio(ポルタフォリオ)が語源になっています。かつての株式市場の参加者達がたくさんの有価証券をファイルして持ち歩いていたことから、投資商品の組み合わせのことをポートフォリオと呼ぶようになったと言われています。
ポートフォリオを組む目的は、投資先を複数に分けることでリスクを分散させられることや、投資リスクを把握しやすくなることです。投資商品の組み合わせをポートフォリオと呼びますが、国内、海外の資産(アセット)へ資金を分配することを「アセットロケーション」と言います。
ポートフォリオの基本的な考え方は分散投資、資産分散思考です。経済の動きは不確定要素が多く、完璧に予想を的中させることは困難です。経済がどのように動いてもリスクを抑えられるようにバランスよくポートフォリオを組んでいくことがセオリーです。
また、ポートフォリオを作成する際は、資産を運用する目的を明確化させることが大切です。ポートフォリオはリスク資産(ハイリスク・ハイリターン)の投資商品と、安全資産(ローリスク・ローリターン)の投資商品を組み合わせ投資を行うことで、どちらか一方が値下がりしても他でカバーできる様に投資商品を組み、大きな損失が出にくい様にしています。
ですが、いつまでにどれくらいの目標達成を目指すのかによって、投資する資産額やポートフォリオの内容も変わります。高い利率を望むのであればリスク資産の割合を多くし、長期的に安定して運用したいのであれば安全資産の割合を多くします。
また、ポートフォリオを組む際は、日本式株式、米国株式、国内証券、米国証券、REIT(不動産投資信託)の5つの資産クラスに分散することでバランスが良くなります。理由はそれぞれの価値変動理由が違うことや、価値変動リスクの大きさが異なるためです。日本の景気が悪くなれば日本株式は落ち込みますが、米国株式はあまり影響を受けません。株式は債券よりも価値変動が大きく利益を上げやすいですが、その反面損失が生じるリスクも高くなります。
ポートフォリオを組む際は分散投資、資産分散思考を心がけ、長期的な視点を持つことが大切です。
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