企業の価値(バリュー)に対して株価が割安と判断した場合に投資する手法です。企業の価値は企業業績や財務状態を基準として測ることができます。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などをの指標を用いて、その企業の株価が割安がどうかを判断します。
企業の価値に対して株価が割安とは、その企業の利益水準や資産価値が高いにも拘わらず、人気がないために本来の価値よりも株価が低く見積もられてしまった状態のことを言います。
将来的な売り上や利益の成長が見込めない場合や、不安要素がある場合などが該当します。例えば金融業界を例に出すと、ファンテックの台頭によって既存の金融機関が不要になるリスクに対する不安などです。
ですが、バリュー株には企業価値があるため、将来の下値に対する不安が少ないというメリットがあります。市場原理が働けば適正価格まで上がるという安心感があります。バリュー投資を行う場合は、長期投資が向いています。
バリュー投資メリットは2つあります。一つは高値づかみを防ぐことができるという点です。株価は常に上下するものですので株価を見て売り買いを行うと、高値で買った株が値下りする、高値づかみを行なってしまうことがあります。バリュー投資は会社の価値を見て投資を行うため高値づかみのリスクを防ぐことができます。
バリュー投資のもう一つのメリットは売り買いのタイミングを気にしなくていい点です。バリュー投資は長期投資ですから、こまめに株価をチェックする必要がありません。忙しい兼業投資家に向いている手法と言えます。
いいことばかりのバリュー投資ですが、もちろんデメリットもあります。まず理解しておかなければいけないことは、バリュー投資は長期投資のため成果が出るまでに時間がかかるという点です。短期的に高利益を挙げたいという目的には使えません。
2つ目のデメリットは、投資する株が割安かどうかを見極めるのが難しいという点です。基本的な企業の価値は企業業績や財務状態で判断しますが、それが必ずしも正しいとは限りません。また、企業価値を測る方法も一つではありません。
バリュー投資を行うには、割安株を判断する目利きが必要です。割安株を見つける最適なタイミングは、景気が悪いときや株価が暴落している場面です。企業価値の高い企業にとっては、株価が暴落したとしても一時的なもので、いずれは適正な価格に戻ります。こうしたタイミングで割安株を保有することで、適正な価格に戻った際に大きな利益を得ることができます。
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